産業廃棄物の積替え保管とは|事業所の保管との違いと許可の確認|岡山市
産業廃棄物の委託先を探していると、許可証や見積書に「積替え保管を含む」「積替え保管を除く」という表記が出てきます。これは収集運搬業の許可の中身が二通りあることを示すもので、運び方だけでなく、委託契約書に書くべき項目や確認すべき許可の範囲まで変わってきます。この記事では、積替え保管とは何か、そして自社の事業所で一時保管する場合と何が違うのかを、岡山市で一般廃棄物収集運搬業(岡山市第4019号)と産業廃棄物収集運搬業の両方の許可を持つコウノ産業が整理します。
積替え保管とは|運搬の途中で一度おろして積み替えること
廃棄物は、排出した事業場から処理施設まで一気に運ぶのが基本です。ただ、少量ずつ出る事業所を何軒も回る場合や、処理施設が遠方にある場合は、いったん自社の施設におろして、まとまった量にしてから大型車で運んだほうが効率よく運搬できます。この「運搬の途中で積み替え、そのために一時的に保管する」行為が積替え保管です。
押さえておきたいのは、積替え保管はあくまで「収集運搬」の一部だという点です。破砕・圧縮・焼却・脱水といった中間処理は積替え保管には含まれず、それらを行うには別に産業廃棄物処分業の許可が必要になります。「一度預かってもらえる」という語感から処理まで任せられると誤解されることがありますが、積替え保管の許可は運ぶための許可であって、処理する許可ではありません。
自社の事業所での保管と何が違うのか
排出事業者が自分の敷地内で回収日まで置いておくのも「保管」ですが、業者が運搬の途中で行う積替え保管とは、ルールの厳しさが違います。違いは大きく3つです。
① 保管できる数量に上限がある
廃棄物処理法施行令第6条第1項第1号ホは、産業廃棄物の収集運搬にあたって保管を行う場合、保管する数量が「当該保管の場所における一日当たりの平均的な搬出量に七を乗じて得られる数量」を超えないようにすること(環境省令で定める場合を除く)と定めています。つまり1日あたりの平均搬出量の7日分が上限で、入ってくる一方で出ていかない施設は基準を外れることになります。
一方、排出事業者が自社の事業場内で保管する場合はこの上限がかかりません。大阪府が公開している「産業廃棄物の処理基準(FAQ)」でも、自社で保管する場合は「収集運搬過程での保管とは違って、保管数量の上限の制限はありません」と説明されています。ただし数量の上限がないだけで、囲いや掲示板、飛散・流出の防止、屋外で容器を使わない場合の積み上げ高さといった保管基準は当然かかります。自社側の基準は産業廃棄物の保管基準|事業所での一時保管のルールと注意点で解説しています。
② 掲示板に表示する内容が増える
保管場所には縦横60cm以上の掲示板を設けますが、表示する内容は場面によって異なります。札幌市の解説では、排出現場での保管と違い、収集運搬過程(積替え保管)の掲示板には「保管数量の上限」まで表示することが示されています。委託先の施設を見学する機会があれば、掲示板に上限の記載があるか、実際の積み上がり方と釣り合っているかを見ておくと、その業者の管理姿勢がよく分かります。
③ 許可の枠組みそのものが変わる
岡山市の案内によると、平成23年4月1日から産業廃棄物収集運搬業の許可制度が合理化され、岡山県内で収集運搬を行う事業者は、岡山県知事の許可を取得すれば、その許可の範囲内で岡山県内全域において収集運搬ができることとなりました。ところが、積替え保管はこの合理化の対象外です。
同じ案内には「ただし、岡山市内で積替え又は保管を含む業を行う場合は、従前のとおり岡山市長の許可が必要です」と明記されています。つまり岡山市内で積替え保管を行うには、県知事の許可とは別枠で岡山市長の許可が必要になるということです。許可証の事業の範囲を見れば、その業者が積替え保管をできる立場なのかどうかが分かります。
排出事業者が確認しておきたい3つのポイント
▶ 委託契約書の記載
委託先が積替え保管を行うなら、委託契約書には「その保管場所がどこにあり、何をどれだけ置けるのか」まで書く必要があります(省令が定める法定記載事項)。契約書のこの欄が空のままなら見直しが必要です。詳しくは事業ゴミの委託契約書で確認すべき項目をご覧ください。
▶ 許可証の事業の範囲
許可証には、扱える廃棄物の種類とあわせて、積替え保管の有無が記載されます。契約前に写しをもらい、有効期限とあわせて確認しておきましょう。
▶ 責任は途中で消えない
積替え保管を経由しても、その廃棄物を出したのは自社です。最終処分まで適正に処理されたかを確認する排出事業者の立場は変わりません。マニフェストの返送を確認する運用は、経路が長くなるほど重要になります。
事業系一般廃棄物は、そもそも許可を持つ業者が限られる
ここまでは産業廃棄物の話ですが、事業所からは紙くずや生ごみといった事業系一般廃棄物も必ず出ます。こちらの収集運搬には、その市町村長が発行する一般廃棄物収集運搬業の許可が必要です。産業廃棄物の許可が都道府県知事や政令市長から出るのに対し、一般廃棄物の許可は市町村ごとに出され、新規の取得は極めて難しいのが実情です。
よくある誤解が「産業廃棄物の許可がある業者なら、一般廃棄物もまとめて任せられる」というものですが、これは誤りです。積替え保管の有無を確認する以前に、そもそもその廃棄物を運べる許可を持っているかを見るのが先だとお考えください。岡山市の事業所から出るごみを一社にまとめたい場合は、両方の許可を持つ業者を選ぶことになります。
岡山市の事業ゴミ・産業廃棄物の回収はコウノ産業へ
コウノ産業は、岡山市の一般廃棄物収集運搬業(岡山市第4019号)と産業廃棄物収集運搬業の両方の許可を保有しています。「この品目はどちらの扱いになるのか」「今の契約書の書き方で問題ないか」といったご相談も含め、許可の範囲内で対応いたします。岡山市内の事業所さまは、お気軽にご相談ください。

