事業所の電池・小型家電の出し方|リチウムイオン電池の発火を防ぐ保管|岡山市
事業所で使い終わった乾電池や充電式の電池、電池の入った小型の電気製品は、どう出せばよいのでしょうか。結論から言うと、岡山市の事業系ごみの分け方では、電池と電化製品は産業廃棄物の区分に入っています。家庭ごみと同じようにごみステーションへ出すことはできず、可燃ごみやプラスチックごみの袋に混ぜるのも避けてください。とくにリチウムイオン電池は、強い衝撃や高温で発火することがあるため、端子を絶縁して種類ごとに分けて保管し、処理ができる業者に引き渡すのが基本です。
この記事では、事業所から出る電池・小型家電の区分と、出すまでの保管のしかた、引き渡し先の選び方を整理します。蛍光灯やボタン電池と水銀の関係はオフィスの蛍光灯の処分|水銀使用製品産業廃棄物の区分と保管・委託の注意点で詳しく解説しています。岡山市の一般廃棄物収集運搬業の許可(第4019号)と産業廃棄物収集運搬業の許可を持つコウノ産業が解説します。
事業所の電池・小型家電は産業廃棄物の区分
岡山市のリーフレット「事業系ごみの分け方・出し方」(令和7年3月発行)の分別一覧表では、産業廃棄物の欄に次の2つの行があります。
- 電池:乾電池、ボタン電池、リチウムイオン電池など
- 電化製品:エアコン、冷蔵(凍)庫、テレビ、洗濯機、衣類乾燥機、掃除機、パソコン、携帯電話、イヤホンなど
出し方は、排出する事業者が自ら処理施設へ持ち込むか、産業廃棄物収集運搬の許可業者に収集運搬を委託して、産業廃棄物処分業の許可業者に処理を依頼する形です。同じリーフレットは「ごみステーションに、事業系ごみは出せません!」と明記しています。少しだからと家庭ごみの集積所に出すことはできません。
電化製品のうち、テレビ・エアコン・冷蔵庫(冷凍庫)・洗濯機・衣類乾燥機の4品目は家電リサイクル法の対象で、家電リサイクル券の購入が必要です。販売店に処理を依頼するか、指定引取場所へ引き渡します。またリーフレットでは、パソコンはメーカーや販売店等に相談するよう案内されています。パソコンや携帯電話など、顧客情報や社内のデータが入った機器は、出す前に保存データの扱い(消去の方法や、誰が消去するか)を社内で確認しておきましょう。この記事では、それ以外の電池と、電池の入った小型の電気製品を中心に扱います。
リチウムイオン電池は混ぜると発火のおそれ
環境省は、リチウムイオン電池について「強い衝撃や高温環境に弱く、それらが理由で発火に至ることがあり、廃棄物処理施設等で火災等が発生しています。」と注意を呼びかけています。ごみの袋に紛れ込んだ電池が、収集や処理の途中で強い衝撃を受けると、発火の原因になりえます。
そのうえで環境省は、事業者に向けて「事業所や工場から出る場合は、分別して、処理が可能な産業廃棄物処理業者に委託してください。」としています。電池だけでなく、電池の入った製品も同じです。ワイヤレスイヤホンや携帯電話のように、電池が中に入っていて外から見えない製品もあるので、可燃ごみやプラスチックごみを袋に入れる前に、電池や電池の入った製品が混ざっていないかを確かめる習慣をつけておきましょう。万一、事業所内で電池や製品が熱くなったり、煙や火が出たりしたときは、無理に触らず、安全を確保して119番に通報してください。
出すまでの保管|事業所でできる4つの工夫
端子をテープで絶縁する
電池の端子どうしや、端子と金属が触れるとショート(短絡)の原因になります。小型充電式電池を回収している一般社団法人JBRCは、回収する電池について、短絡を防ぐための絶縁処置を求めています。電池のプラス極・マイナス極にビニールテープなどを貼ってから保管すると安心です。
種類ごとに分けて置く
回収先は電池の種類で変わります。リチウムイオン電池などの充電式電池、使い切りの乾電池、ボタン電池は、箱を分けて保管しておくと引き渡しがスムーズです。ボタン電池には水銀を使った種類もあり、扱いが他の電池と異なる場合があります。表示を確認し、他の電池とまとめないようにしてください。
膨らんだ・壊れた電池は分ける
JBRCは、破損・水濡れ・膨張などの異常がある電池を回収の対象外としています。膨らんだり、へこんだり、液もれしたりしている電池は、ほかの電池と分けておき、引き渡す業者やメーカーに状態を伝えて相談してください。保管中の電池が熱くなったり、煙や火が出たりしたときは、無理に触らず、安全を確保して119番に通報してください。
電池を取り出すために分解しない
JBRCは、機器を分解して取り出した電池(機器に内蔵された電池)も回収の対象外としています。電池が外せない製品は、無理に分解せず、製品のまま引き渡し先に相談するのが安全です。置き場所は、直射日光の当たる場所や暖房機器の近くなど、高温になるところを避けます。事業所内の資源物の置き場の考え方は事業所のごみ置き場のつくり方|資源物を分けて置く場所と動線|岡山市もあわせてご覧ください。
電池・家電の引き渡し先
小型充電式電池はJBRCの排出者登録が必要
家電量販店などの店頭にある充電式電池の回収箱(協力店)は、一般の方向けです。JBRCは「事業者の方の使用済電池は産業廃棄物になり協力店に持ち込むことはできません。」と案内しています。事業者がJBRCの回収を利用するには、事前に排出者登録を申請します。登録できるのは事業者が管理している常設の拠点で、建設現場や工事現場、無人の場所は登録できません。
JBRCが回収するのは、JBRC会員企業製で、電池の種類(ニカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池のいずれか)が明確で、破損や膨張などの異常がないものです。使い切りの乾電池や、コイン形・ボタン形の電池は対象外です。登録には登録管理費がかかるため、手続きと費用はJBRCの案内をご確認ください。乾電池やボタン電池のほか、JBRC会員以外のメーカーの電池や異常のある電池など、JBRCの回収対象にあたらない電池は、産業廃棄物として処理できる業者に委託します。
小型家電は再資源化できる業者へ
小型家電リサイクル法(使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律)第7条は、事業者は事業活動に伴って生じた使用済小型電子機器等を排出するとき、分別して、国の認定を受けた事業者など「収集若しくは運搬又は再資源化を適正に実施し得る者に引き渡すよう努めなければならない」と定めています。義務ではなく努力義務ですが、再資源化できる引き渡し先を選ぶことが求められています。
産業廃棄物として委託するときは許可と契約を確認
産業廃棄物として処理業者に委託する場合は、その業者が扱う品目の許可を持っているかを確認し、書面で委託契約を結んで、マニフェストを交付します。電池や電池の入った製品は、どの業者でも扱えるわけではありません。岡山市のリーフレットでは、産業廃棄物の収集運搬業者・処分業者について、岡山県循環資源総合情報支援センターへの問い合わせを案内しています。許可証の写しで確認すべき項目は事業ゴミの委託契約書で確認すべき項目|許可証の写しと保存期間|岡山市で解説しています。
岡山市の事業ごみ回収はコウノ産業へ
日々の事業ごみには、紙くずや生ごみなどの事業系一般廃棄物と、プラスチック類などの産業廃棄物が混ざって出てきます。事業系一般廃棄物の収集運搬を業として行うには、原則として市町村長の許可が必要で、市町村ごとに許可を受けます。産業廃棄物の許可があるだけでは、事業系一般廃棄物を運ぶことはできません。コウノ産業は岡山市の一般廃棄物収集運搬業の許可(第4019号)と産業廃棄物収集運搬業の許可を持っているため、岡山市内の事業所であれば、両方の収集運搬の窓口を一つにまとめられます。
電池や電池の入った製品は、種類や状態によって引き渡し先が変わります。コウノ産業でも、電池や小型家電の回収(収集運搬)のご相談をお受けしています。種類と量をうかがい、許可の範囲内で対応いたしますので、まずはお問い合わせください。
「ごみの中に電池が混ざらないようにしたい」「定期回収の中でどう分ければよいか知りたい」といったご相談も、事業所の状況をうかがったうえでご提案します。お気軽にお問い合わせください。
出典:岡山市リーフレット「事業系ごみの分け方・出し方」(令和7年3月発行)、環境省「リチウムイオン電池関係」、一般社団法人JBRC「排出方法(回収対象、対象外説明)」「事業者排出者登録」「Q&A」、使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律(e-Gov法令検索)。本記事では、これらの内容をコウノ産業が要約・編集して紹介しています。内容は2026年9月時点のものです。制度や運用は変わることがありますので、最新の内容は各機関の案内をご確認ください。
