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店舗の忘れ物(傘・衣類)の処分|遺失物法の手続きと事業ごみの区分|岡山市

岡山市の事業ごみ回収|有限会社コウノ産業

お店や事務所、施設を運営していると、お客様の傘や上着、手袋などの忘れ物が少しずつたまっていきます。「しばらく置いておいて、取りに来なければ事業ごみとして捨てればよい」と考えがちですが、お客様の忘れ物は持ち主のいる物で、ごみではありません。遺失物法の手続きでは、持ち主に返すか警察署に提出するのが原則で、店の判断で事業ごみとして処分する流れにはなっていません。一方で、店の貸し出し用の傘や備品の衣類のように、もともと店の持ち物である物を処分するときは、事業ごみの区分に沿って出すことになります。

この記事では、忘れ物を「ごみ」として扱う前に確認したい遺失物法の手続きと、店の持ち物を処分するときの事業ごみの区分を整理します。岡山市の一般廃棄物収集運搬業の許可(第4019号)と産業廃棄物収集運搬業の許可を持つコウノ産業が解説します。

お客様の忘れ物は「ごみ」ではない

遺失物法は、落とし物だけでなく「他人の置き去った物」も対象にしています(第2条第1項)。お客様が席や傘立てに置いたまま帰ってしまった傘や上着も、持ち主が取りに来る可能性のある物として、この法律の手続きで扱うことになります。

また、法律は管理する人が常駐している建物などを「施設」、その施設を占有している人を「施設占有者」と呼んでいます(第2条第5項・第6項)。従業員がいるお店や事務所、施設であれば、運営する事業者が施設占有者にあたるのが一般的です。なお、管理する人が常駐していない無人の店舗などは扱いが異なる場合があります。その場合も、忘れ物を店の判断で捨ててよいわけではないため、最寄りの警察署に確認してください。

遺失物法で決まっているお店側の手続き

お客様が拾った物は施設に届けてもらう

施設の中で忘れ物を拾ったお客様は、警察署ではなく、速やかにその施設の施設占有者に渡すことになっています(第4条第2項)。お店のスタッフが自分で見つけた場合も含めて、忘れ物はまずお店側が預かる形になります。

お店は持ち主に返すか、警察署に提出する

お客様から忘れ物を受け取った施設占有者について、遺失物法は次のように定めています。

第四条第二項の規定による交付を受けた施設占有者は、速やかに、当該交付を受けた物件を遺失者に返還し、又は警察署長に提出しなければならない。(遺失物法第13条第1項本文)

持ち主が分かって取りに来れば返し、分からなければ警察署に提出する、というのが基本の流れです。スタッフが自分で見つけた忘れ物も、速やかに持ち主に返すか警察署に提出するのが原則です(第4条第1項)。なお、法令で持つことが禁止されている物や、犯罪の犯人が持っていたと思われる物は、持ち主に返さず速やかに警察署に提出することになっています(第4条第1項・第13条第1項のただし書)。

預かっている間の扱いと、掲示・書面の義務

返すか提出するまでの間、施設占有者は預かった忘れ物を「善良な管理者の注意をもって」取り扱わなければなりません(第15条)。また、不特定多数の人が利用する施設では、忘れ物を預かったり自分で見つけたりしたときに、品物の種類と特徴、拾った日時と場所を、利用者の見やすい場所に掲示する必要があります(第16条第1項)。これらを書いた書面を備え付け、いつでも関係者が見られるようにする方法で掲示に代えることもできます(同条第2項)。

さらに、お客様から忘れ物を受け取った施設占有者は、そのお客様から求められたときは、品物の種類と特徴、受け取った日時、施設の名称・所在地と施設占有者の氏名(法人の場合は名称と代表者の氏名)を書いた書面を渡さなければなりません(第14条)。この書面を渡さなかったり、うその内容を書いたりした場合は、30万円以下の罰金の対象になります(第42条第1号)。

提出が遅れると失う権利がある

遺失物法第34条は、交付を受けた日(または自ら拾った日)から1週間以内に警察署に提出しなかった施設占有者は、持ち主が見つかったときのお礼(報労金)を請求する権利や、持ち主が見つからなかったときに所有権を取得する権利を失うと定めています。また、施設内で拾ったお客様が24時間以内に施設に渡さなかった場合も、そのお客様の同じ権利が失われます。「月末にまとめて警察に持っていく」といった運用だと、期限を過ぎてしまうことがあるので注意が必要です。権利を失った場合でも、速やかに持ち主に返すか警察署に提出する義務(第13条第1項・第4条第1項)がなくなるわけではありません。

お店で保管できる「特例施設占有者」は限られている

忘れ物を警察署に提出せず、届出をしたうえで自分で保管できる「特例施設占有者」という仕組みもあります(第17条)。ただし対象は、鉄道・路線バス・定期旅客船・定期航空の事業者と、百貨店や遊園地などのように忘れ物が多く、保管の施設や人員を備えているとして都道府県公安委員会の指定を受けた施設占有者です(遺失物法施行令第5条)。一般のお店や事務所は、警察署への提出が基本と考えておきましょう。

傘や衣類が提出後どう扱われるか

傘や衣類のように、日常生活で使われ広く販売されている物について、遺失物法は警察署長が売却できる場合を定めています。公告の日から2週間以内に持ち主が判明しないとき、傘・衣服・ハンカチやマフラーなどの身に着ける繊維製品や皮革製品・履物・自転車は売却することができ(第9条第2項、遺失物法施行令第3条)、買い手がないときなどは廃棄などの処分ができるとされています(第10条)。

つまり、売れない傘や衣類を処分するかどうかを判断するのは、提出を受けた警察署の側です。お店が「どうせ処分されるから」と先回りして捨ててよい、ということにはなりません。

持ち主が見つからないまま公告から3か月が過ぎると、拾った人が所有権を取得します(民法第240条)。お客様が拾ってお店に届けた物は、原則としてそのお客様が「拾った人」です。お客様が権利を放棄した場合や、24時間以内にお店に渡さず権利を失った場合などは、届けを受けたお店が拾った人とみなされます(遺失物法第33条)。ただし、所有権を取得してから2か月以内に警察署から引き取らないと、その所有権は失われます(遺失物法第36条)。財布の中の身分証や、個人の秘密や連絡先が記録された書類・データのように、所有権を取得できないと法律で決められている物もあります(第35条)。こうした物はお店で処分せず、持ち主に返すか警察署に提出してください。

店の持ち物の傘や衣類を処分するときの区分

ここからは、もともと店の持ち物である物を処分するときの話です。たとえば、雨の日に貸し出していた置き傘が壊れた、スタッフの制服や作業着を入れ替えた、といった場合です。こうした物は事業活動に伴って出るごみなので、家庭ごみのステーションには出さず、事業ごみとして処分します。また、忘れ物について店が所有権を取得し、警察署から引き取った後に処分する場合も、店の物として区分を確認してから出しましょう。

  • ▶ ビニール傘・金属の骨の傘:ビニールなどのプラスチック部分は廃プラスチック類、骨は金属くずで、いずれも業種に関係なく産業廃棄物にあたります
  • ▶ 衣類(制服・作業着など):岡山市のQ&Aは、事業系一般廃棄物の主なものとして「作業服」を挙げています。ただし、化学繊維の物など素材によって扱いが分かれる場合があるため、量が多いときは回収を頼む業者や市に確認しましょう
  • ▶ 素材が分かりにくい物:飾りや金具の多い物、いくつかの素材が組み合わさった物は、回収を頼む業者や市に区分を確認する

同じ「傘と衣類」でも、事業系一般廃棄物と産業廃棄物に分かれることがあります。量が少なくても事業系ごみになる考え方は、事業所の給湯室・休憩室のごみ|少量でも事業系になる理由と分け方|岡山市でも紹介しています。

忘れ物と店のごみを混ぜないための運用

忘れ物の手続きと、店のごみの処分を同じ場所・同じ担当で行っていると、取り違えが起きやすくなります。次の点を決めておくと、日々の運用が整理しやすくなります。

  • ▶ 置き場を分ける:忘れ物の一時保管場所と、事業ごみの置き場を別にする
  • ▶ 掲示と書面を用意する:忘れ物の掲示(または閲覧用の書面)と、お客様から求められたときに渡す受け取りの書面の様式を用意しておく
  • ▶ 記録を残す:見つけた日時・場所・品物の特徴を記録し、警察署へ提出する期限(1週間)を担当者が分かるようにする。提出した後に持ち主が来たときに案内できるよう、提出日と提出先の警察署も控えておく
  • ▶ 貸し傘には目印を付ける:店の置き傘・貸し傘に目印を付けておくと、お客様の傘と区別しやすくなる
  • ▶ 迷ったら警察署に相談する:明らかに捨てられた物か、置き忘れた物か判断できないときは、店の判断で捨てずに最寄りの警察署に相談する

事業ごみの置き場のつくり方は事業所のごみ置き場のつくり方|資源物を分けて置く場所と動線|岡山市で解説しています。

店の備品の入れ替えで出る事業ごみはコウノ産業へ

店の持ち物の傘や衣類を処分する場合、事業系一般廃棄物の収集運搬には岡山市の許可が、産業廃棄物の収集運搬には産業廃棄物収集運搬業の許可が必要です。コウノ産業は、岡山市長の一般廃棄物収集運搬業の許可(第4019号)と産業廃棄物収集運搬業の許可の両方を持っているため、許可の範囲内で事業系一般廃棄物と産業廃棄物の回収窓口を1社にまとめることができます。まとめる利点は事業系一般廃棄物と産業廃棄物を一社にまとめる5つのメリット|岡山市で紹介しています。なお、当社の許可は収集運搬までのため、産業廃棄物の処分先とは事業者さまに直接書面で契約していただき、マニフェストを交付していただく必要があります。

お客様の忘れ物そのものは、当社で回収・処分するものではありません。上で紹介した遺失物法の手続きに沿って、持ち主への返還か警察署への提出をお願いします。制服の入れ替えや備品の整理など、店の持ち物の処分については、お見積もりとあわせてお気軽にご相談ください。

出典:遺失物法(e-Gov法令検索)、遺失物法施行令(e-Gov法令検索)、民法(e-Gov法令検索)、岡山市「事業系ごみの適正分別・適正処理について Q&A」。本記事では、これらの内容の一部を引用し、コウノ産業が要約・編集して紹介しています。内容は2026年10月時点のものです。忘れ物の具体的な手続きは最寄りの警察署に、ごみの出し方は岡山市の案内をご確認ください。

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ACCEL JAPAN アンバサダー 藤森慎吾|有限会社コウノ産業