COLUMN

梱包材・発泡スチロールの事業ごみ区分|段ボールと緩衝材の分け方|岡山市

岡山市の事業ごみ回収|有限会社コウノ産業

商品や資材の入荷が多い店舗・倉庫では、荷ほどきのたびに段ボール、発泡スチロール、緩衝材、フィルムやバンドが一度に出てきます。同じ箱から出たものでも、廃棄物としての区分は素材で分かれます。結論から言うと、段ボールや紙の緩衝材は事業系一般廃棄物(古紙として資源化するのが基本。建設工事に伴うものや、紙の製造・印刷・製本などの業種から出るものを除く)、発泡スチロール・気泡緩衝材・ストレッチフィルム・PPバンドは廃プラスチック類で産業廃棄物、貨物の流通に使った木製パレットも産業廃棄物です。荷ほどきをするその場で「紙」「プラスチック」「木・金属」に分けておくことが、正しい出し方への一番の近道になります。

この記事では、入荷の多い店舗・倉庫を前提に、梱包材の素材ごとの区分と、荷ほどき場所での分け方、委託するときの注意点を整理します。開業準備の時期に出る梱包材(工事の廃材との違い)はテナント入居から開業までの事業ごみ|内装工事の廃材は誰が処分する?|岡山市で解説しています。岡山市の一般廃棄物収集運搬業の許可(第4019号)と産業廃棄物収集運搬業の許可を持つコウノ産業が解説します。

梱包材の区分が素材で分かれる理由

廃棄物処理法第2条第4項第1号は、産業廃棄物を「事業活動に伴つて生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物」と定めています。廃プラスチック類は、業種を限らずに産業廃棄物です。

一方、紙くずは、施行令第2条第1号で産業廃棄物になる業種が限られています。条文が挙げているのは、建設業に係るもの(工作物の新築、改築又は除去に伴つて生じたものに限る)、パルプ、紙又は紙加工品の製造業、新聞業(新聞巻取紙を使用して印刷発行を行うものに限る)、出版業(印刷出版を行うものに限る)、製本業及び印刷物加工業に係るもの、そしてポリ塩化ビフェニルが塗布され、又は染み込んだものです。小売店や倉庫・物流の事業所で荷ほどきした段ボールは、これらに当たらないため事業系一般廃棄物になります。

岡山市のQ&Aも「同じプラスチックのごみでも、家庭から排出されれば一般廃棄物となり、事業活動に伴って排出されれば、産業廃棄物となります。」と説明しています。家庭では同じ「資源ごみ」や「プラごみ」の感覚で扱っていたものでも、事業所から出れば区分の考え方が変わります。

梱包材の素材別の区分と出し先

段ボール・紙箱・紙の緩衝材

小売店や倉庫などで荷ほどきした段ボールや紙箱、包装紙のような紙の緩衝材は、上の理由で事業系一般廃棄物です(紙の製造・印刷・製本などの業種から出るものや、建設工事に伴うものは産業廃棄物になります)。岡山市のリーフレット「事業系ごみの分け方・出し方」(令和7年3月発行)では、段ボールは資源化する古紙の欄に並び、「※リサイクルできる古紙については市の焼却施設への搬入はできません。」と注記されています。

岡山市の「事業系ごみと資源の分け方」も、リサイクル可能な古紙について「古紙リサイクル業者か一般廃棄物の許可業者へ委託しリサイクルしてください。」としています。燃やすごみと一緒にせず、古紙として分けて出すのが前提です。

段ボールは、事業所から出るごみの中でも量が多い品目です。岡山市の「事業系ごみ減量化・資源化の手引き」には、令和3年度の事業系廃棄物減量計画書をもとにした集計が載っており、生ごみなども含めた全品目の発生量のうち、段ボールが43.7%を占め、資源化率は99.56%でした(減量計画書を提出した事業所の集計で、市内の事業所全体の数字ではありません)。量が多いぶん、分け方が回ると処理費の負担も変わります。段ボールの回収については岡山市の段ボール回収のご案内もご覧ください。古紙の資源化で処理費を下げる考え方は事業系一般廃棄物の資源化で処理費を下げる|古紙・食品ごみ・剪定枝|岡山市で詳しく解説しています。

発泡スチロール・気泡緩衝材・フィルム・バンド

発泡スチロール、空気の粒が入った気泡緩衝材、パレットの荷崩れを防ぐストレッチフィルム、箱を縛るPPバンド、商品を包むビニール袋は、いずれもプラスチック製で廃プラスチック類にあたり、産業廃棄物です。岡山市のリーフレットも、産業廃棄物の廃プラスチック類の欄に「発泡スチロール、ビニール袋、緩衝材、食品トレイ、」を挙げています。

産業廃棄物なので、市の可燃ごみの施設に事業系一般廃棄物として持ち込むことはできません。岡山市のリーフレットは「事業系ごみは、排出事業者が処理施設へ自己搬入するか、収集運搬許可業者に収集を依頼して処理してください。」としています。産業廃棄物の場合は、処分業の許可を持つ業者の施設へ自ら運ぶ(運搬の基準を守る必要があります)か、産業廃棄物収集運搬業の許可を持つ業者に収集運搬を委託する形になります。自ら運ぶ場合も、処分を頼む業者とは書面で委託契約を結び、マニフェストを交付します。

木製パレット・木箱・金属バンド

木くずも紙くずと同じく、施行令第2条第2号で業種が限られています。ただし同じ号に「貨物の流通のために使用したパレット(パレットへの貨物の積付けのために使用したこん包用の木材を含む。)」が挙げられています。環境省の施行通知は、このパレットに係る木くずについて「業種による限定が設けられていないため、排出事業者の業種を問わず、事業活動に伴って生じたものはすべて産業廃棄物に該当することとなる。」としています。入荷で残った木製パレットを廃棄する場合は、店舗でも倉庫でも産業廃棄物です。ただし、レンタル品のパレットや仕入先に返す約束のパレットは、そもそも捨ててよい物かどうかを先に持ち主に確認してください。パレットの処分については岡山市のパレット処分のご案内でも解説しています。

注意したいのは、木製の梱包材がすべてパレットの扱いになるわけではない点です。同じ通知は、魚や野菜などを入れて運ぶ小型の木箱や、パレットの使用を伴わない大型の木枠は、パレットへの積付けのために使用されるものではないため、この木くずには該当しないとしています。その場合は通常の木くずとして、どの業種から出たかで区分を判断することになります。区分を判断する責任は排出事業者にあります。迷うものは、委託先の業者に現物を見てもらったり、岡山市に確認したりしてから決めると安心です。

箱やパレットを結束していた金属製のバンドは金属くずです。岡山市の「事業系ごみと資源の分け方」では、金属くずは「あらゆる事業活動に伴うもの」として産業廃棄物の側に挙げられています。

荷ほどきの場所で分けるための段取り

入荷の多い事業所では、梱包材がたまってから分けようとすると手間が何倍にもなります。荷ほどきをする場所そのものを、分別の起点にしておくのが現実的です。

開けたらその場で「紙」と「プラスチック」に分ける

荷ほどきの台のそばに、段ボール・紙用と、発泡スチロール・フィルム・バンド用の置き場をあらかじめ分けて用意します。箱を開けて中身を取り出したら、中の緩衝材やビニール袋はその場でプラスチック側へ、空いた箱は紙側へ移します。木製パレットや金属バンドは量が多ければ別の場所にまとめます。ごみ置き場の区画の考え方は事業所のごみ置き場のつくり方|資源物を分けて置く場所と動線|岡山市もあわせてご覧ください。

段ボールはたたんで縛る

岡山市の手引きは、古紙の出し方の例として「大きな厚紙や紙箱などは、開いてひもで十字に縛ってください。」と示しています。段ボールはたたんで平らにし、大きさをそろえて束ねると、置き場の場所も取りません。貼られたテープや送り状、箱の中に残ったビニール袋などをどこまで外すかは、受け入れる業者によって条件が違うことがあります。手引きにも「※排出時の詳しい注意事項等は、収集運搬業許可業者又は資源回収業者に確認してください。」とあるので、回収先に一度確認しておくと安心です。

送り状の取引先情報に気を配る

段ボールに貼られた送り状には、取引先や届け先の名前・住所・電話番号が載っていることがあります。そのまま古紙に出すと、外部の人の目に触れる可能性があります。送り状は剥がしてまとめておき、機密書類と同じように扱うと安心です。なお、送り状が感熱紙の場合、岡山市の手引きでは感熱紙は「リサイクルできない紙類」に挙げられています。機密書類の処分方法は岡山市の事業者が古紙・機密書類を安全に処分する方法|溶解・区分の基本で解説しています。

かさばるプラスチックは回収の頻度で調整する

発泡スチロールやフィルムは軽くてもかさばるため、置き場がすぐにいっぱいになります。産業廃棄物は、運搬されるまでの間、保管基準に従って生活環境の保全上支障のないように保管しなければなりません(廃棄物処理法第12条第2項)。保管の具体的なルールは産業廃棄物の保管基準|事業所での一時保管のルールと注意点|岡山市を、入荷の量に合わせた回収頻度の決め方は事業ゴミの回収頻度と保管量の決め方|臭い・害虫を防ぐ運用のコツ|岡山市をご覧ください。

梱包材の処理を委託するときの注意点

段ボール(事業系一般廃棄物)と発泡スチロール(産業廃棄物)は、同じ荷ほどき場所から出ても、委託のルールが別々です。

▶ 事業系一般廃棄物(段ボールなどの古紙)
一般廃棄物の収集運搬を業として行うには、原則として、その区域を管轄する市町村長の許可が必要です(廃棄物処理法第7条第1項)。岡山市内の事業所であれば、岡山市の一般廃棄物収集運搬業の許可を持つ業者に委託します。また、岡山市のQ&Aは、古紙などを専ら再生利用の目的で扱う再生資源事業者に、これらの品目の処理を委託することも可能だとしています。産業廃棄物の許可は、事業系一般廃棄物の段ボールを運んでよい根拠にはなりません。

▶ 産業廃棄物(発泡スチロール・フィルム・パレットなど)
産業廃棄物収集運搬業の許可を持つ業者に委託し、運んだ先で処分する処分業の許可業者とも、それぞれ契約を結びます。岡山市のQ&Aにあるとおり、産業廃棄物の処理を委託する場合は「あらかじめ、委託契約を書面で取り交わすことが法律で定められています」。あわせて、排出事業者がマニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付します。マニフェストの基本はマニフェスト(産業廃棄物管理票)とは?事業者が知るべき基礎知識で解説しています。

なお、どちらの区分であっても、事業所の梱包材を家庭ごみの集積所に出すことはできません。岡山市のリーフレットは「ごみステーションに、事業系ごみは出せません!」と明記しています。

梱包材の回収を一つの窓口にまとめるなら

入荷の多い事業所では、段ボールのような事業系一般廃棄物と、発泡スチロールやフィルムのような産業廃棄物が毎日同時に出てきます。事業系一般廃棄物の収集運搬を業として行うには、原則として市町村長の許可が必要で、市町村ごとに許可を受けます。産業廃棄物の許可があるだけでは、事業系一般廃棄物を運ぶことはできません。

コウノ産業は、岡山市の一般廃棄物収集運搬業の許可(第4019号)と産業廃棄物収集運搬業の許可の両方を持っています。岡山市内の事業所であれば、段ボールと発泡スチロールのように区分の違う梱包材でも、収集運搬の窓口を一つにまとめられます。取り扱う品目は、許可の範囲内で対応いたします(産業廃棄物の処分は当社の許可の範囲外で、処分業の許可業者とは排出事業者さまが直接ご契約いただき、マニフェストを交付していただきます)。

「入荷の量に合わせて回収の曜日を決めたい」「荷ほどき場所の分け方を相談したい」といったご相談も、事業所の状況をうかがったうえでご提案します。お気軽にお問い合わせください。

出典:岡山市リーフレット「事業系ごみの分け方・出し方」(令和7年3月発行)、岡山市「事業系ごみと資源の分け方」、岡山市「事業系ごみの適正分別・適正処理について Q&A」、岡山市「事業系ごみ減量化・資源化の手引き」、環境省「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令の施行について」、廃棄物の処理及び清掃に関する法律・同法施行令(e-Gov法令検索)。本記事では、これらの内容をコウノ産業が要約・編集して紹介しています。内容は2026年10月時点のものです。制度や運用は変わることがありますので、最新の内容は各機関の案内をご確認ください。

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ACCEL JAPAN アンバサダー 藤森慎吾|有限会社コウノ産業